10月21日に、米国ニューヨーク州で開催された、Advertising Week 2021にて、リチャード・ラドン氏(ZEFRの共同創設者兼共同CEO)が、デイブ・バーン氏(TikTokブランドセーフティー&インダストリーリレーションズグローバルヘッド)と、ブランドセーフティー(※1)とブランド適合性(※2)についてパネルセッションを行いました。とりわけ、TikTokやZEFRのような業界のリーダーが、どのように業界基準の作成に貢献しているのかについて、議論が行われました。
TikTokは、ZEFRによる広告主向けのブランドセーフティーとブランド適合性の計測機能を提供することを、TikTok World 2021にて発表しました。このセッションでは、特にGARM(※3)の業界における役割について、詳細に議論されました。
「ブランドセーフティーに関して、私たちが直面している課題の多くは、特定の広告主に関するものではなく、すべての広告主に関わるものです。これらの課題は、広告主やプラットフォーム単体では解決できません。GARMは、業界全体でこの問題を取り組むために、素晴らしい努力をしています」(TikTok:デイブ・バーン氏)。
GARM規格ができる前は、プラットフォームとブランド側の両方から、ブランド適合性の精度を計測することは難しいものでした。しかし、明確な定義ができたことで、業界のポリシーとデジタル広告サービスとの隔たりは小さくなりつつあります。ZEFRは、動画のコンテンツを、低・中・高リスクで分析し、広告主に対してプラットフォームを問わず、広告配信先を動画毎に把握できるようにしました。
TikTokにおいては、前後の動画コンテンツをコントロールする機能を、広告主に提供する積極的な姿勢が、同社の急成長を支えています。TikTokのユーザー数が10億人を突破したことを受けて、デイブ・バーン氏はブランドセーフティーを気にかけている広告主との取り組みについてコメントしています。
【動画の内容】
リチャード氏(ZEFR):TikTokは、比較的新しいプラットフォームですが、ブランドセーフティーとブランド適合性に関しては積極的に取り組まれていますね。本日、朝起きて気づきましたが、10億人ものユーザーがいる大規模なプラットフォームの中で、唯一無二のプラットフォームだと思います。
他のプラットフォームとは違うスタンスを持っているようですが、御社のブランドセーフティーとブランド適合性への取り組みに関して、お聞かせください。
デイブ氏(TikTok):ご理解の通り、我々は比較的新しいプラットフォームですが、今までの失敗から、ブランドセーフティーに関して積極的に取り組む必要があると感じ、4、5年前からこの問題について取り組むようになりました。しかも、ただブランドセーフティーが重要だと訴えるのではなく、自分たちの経験から、何を、どのように取り組み、結果としてどのような影響を与えているのかについてまで示すようにしています。
また、ブランドセーフティーに関して、我々より(米国の)広告主様と代理店様の方がよく精通されております。
代理店の方からは、「TikTokがこの分野を深く考える前から、我々は既にこの分野を見たいと思っていました。」とよく伺います。代理店の皆様からの期待を踏まえて、どのようにこの分野を発展できるかを考えておりますが、それが我々の基本的な姿勢であり、カルチャーです。
結果として、TikTokのプラットフォーム上では、既にブランドセーフティーについて言及しなくなった(程に代理店が信頼している)点は良かったと思います。
リチャード氏(ZEFR):それは素晴らしい事だと思います。その取り組みは、関係者と信頼関係を築くことができますよね。TikTokがブランドセーフティー、およびブランド適合性という分野で、非常に積極的に取り組んでいることが、とてもクールだと思います。
ZEFRとTikTokとの連携を進めていく中で、GARMのような基準は、広告主が各プラットフォーム上で安全で適切なコンテンツに広告配信をするために不可欠な役割を果たしていきます。
※1ブランドセーフティーとは、ブランド毀損に繋がるような配信先から広告主のブランドを守ること
※2ブランド適合性とは、商品やブランドのイメージに沿った配信先に、広告を掲載すること
※3GARM(ガーム/ガルム)とは、Global Alliance for Responsible Mediaのことで、広告主やメディア、ハイテク企業などで構成されるインターネット上の安全基準団体のこと。
※下記、英文の内容を和訳しています。
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